デンソー AI自動翻訳の導入事例 利用者数が当初予想の倍以上。技報誌の翻訳から、海外スタッフにも活用される理由

自動車部品メーカーとして世界第2位、売上比率の57%が海外で、世界35の国と地域で展開するグローバル企業・デンソー。同社では、2018年より『Mirai Translator®』を全社で導入いただいています。本記事では、その背景と現場での使用感を、株式会社デンソー、IT基盤推進部の白木 秀直氏、ITデジタル本部 データ活用推進室 ビジネス基盤開発課の出木場 省吾氏、カスタマーサービス技術部 資料教育開発室の池部 浩氏に伺いました。

株式会社デンソー

先進的な自動車技術、システム・製品を提供する、グローバルな自動車部品メーカー。『地球に、社会に、すべての人に、笑顔広がる未来を届けたい。』をスローガンに、「電動化」「先進安全/自動運転」「コネクティッド」に注力。新しいモビリティの価値を提供するとともに、「非車載事業」として、FA(ファクトリー・オートメーション)や農業の工業化に取り組み、社会・産業界の生産性向上に貢献しています。

IT基盤推進部 オフィスツール改革室 白木 秀直(しらき・ひでなお)様
ITデジタル本部 データ活用推進室 ビジネス基盤開発課 出木場 省吾(いでこば・しょうご)様 ※2020年1月に現部署へ異動
カスタマーサービス技術部 資料教育開発室 池部 浩(いけべ・ひろし)様

課題:セキュリティ要件の中での翻訳精度とコストが課題に

左:白木氏、中:出木場氏、右:池部氏
左:白木氏、中:出木場氏、右:池部氏

ー お二人はどのような業務に携わっているのでしょうか?

白木:現在所属するオフィスツール改革室は、グローバルデンソーのOA分野の企画、構想立案がミッションです。私は新しいITツールの調査、ベンチマーク、導入企画、展開、運用を担当しており、お客様に喜んで貰えるのが最大の成果です。

池部:私が所属する資料教育開発室は、デンソーの自動車製品に関する製品解説書や修理要領書などの作成を行っています。私が担当している1つに、デンソーネットワークおよび関係者向けに新しいデンソー製品の概要などを紹介する技報誌『サービス技報』の編集があります。

ー 翻訳に関する課題について教えてください。導入にあたりそもそもどのような課題感があったのでしょうか?

白木:現在、デンソーは世界35の国と地域に展開し、17万人以上の社員が働いています。その環境下で事業を推進するには、当然言葉の壁を越える手段は不可欠。全社導入していた翻訳ツールも存在していました。しかし、当時導入していたものは翻訳精度が低く、精度が必要なものは外部の業者に発注していたり、事業部や部署単位で個別にツールを別途導入し使っていたりしました。

ー その中で、なぜ新たなツールの導入を検討することになったのでしょうか?

出木場:主な要因はコストですね。各部署で個別に導入していた翻訳ツールや翻訳費のコストがかさんでいたため、情報部門で包括契約を結ぶなどして、コストダウンできないかという話になりました。Mirai Translator®もその中で挙がった候補の一つです。

ー さまざまなツールがある中、Mirai Translator®を選んでいただけた理由を教えてください。

白木:まずは、既存ツールの課題だった翻訳精度を向上できる点。以前のツールは情報セキュリティの観点でオンプレミスに絞っていたため、精度に課題が生じていました。一方、Mirai Translator®はAIによる最新の翻訳クラウドサービス。かつ、セキュリティ面では翻訳データの二次利用がなく、安心して利用できます。

次に、業務上の細やかな負荷を低減してくれる点。たとえばPDF形式のファイル翻訳に対応していたり、レイアウトを補正できたりするなどです。最後は、そもそもの狙いであった包括契約に伴うコストダウンが実現できる点。これらをふまえ、比較検討した結果Mirai Translator®の導入が決まりました。

ファイル翻訳は装飾やレイアウトも引き継ぎ可能
ファイル翻訳は装飾やレイアウトも引き継ぎ可能

導入後の感想:技報誌の翻訳で大活躍。日本人スタッフだけでなく海外スタッフも活用

ー 実際導入してみて、業務にはどのような影響がありましたか?

池部:私が担当している業務では、日本語で制作した『サービス技報』を翻訳し、デンソーの海外ネットワークに展開しています。一年ほど前までは、外部の翻訳会社に依頼しメンバーがチェックしていたのですが、その後方針が変わり、直近は社内ですべての翻訳を進めています。

Mirai Translator®を導入してからは、翻訳会社に依頼するような“待ち時間”がないのはもちろん、自分たちでの翻訳スピードもかなり向上しています。特に重宝しているのは「逆翻訳」の機能。一旦英文にした後、日本語に逆翻訳しおかしい部分がないかを確認して調整という作業を繰り返すと、一度翻訳したものを精査するより、早くかつ精度高い翻訳が可能になりました。また、このプロセスを挟むと、日本語の「おかしな表現」にも気づくことができます。例えば主語述語のつながりがおかしい場合などは、翻訳でも変になってしまいますから。

白木:ほかにも、今まではテキスト翻訳しかなかったため、ファイル翻訳を重宝している社員も多いです。また海外拠点では、現地のスタッフが「日本語を英語に翻訳して読む」という使い方もしています。この使い方は、我々も予想外でした。慣れていない日本のスタッフが送る英文メールより、みらい翻訳を使い日本語を手元で翻訳した方が精度が高いということのようですね。また、導入費用が個別の事業部での導入より安価で済むため、グループ会社からの利用も増え、利用登録者数も当初想定の倍以上にまでなりました。

今後の展望:言葉の壁を越え、次なる挑戦機会へ

デンソー

ー 翻訳業務が効率化されたことで、こういったことに時間を使いたいという部分はありますか?

池部:自分の業務に限らず、チーム全体を意識しながら業務を推進していきたいです。

出木場:国内外問わず、言葉の壁を越えた新規事業を、迅速に展開していきたいです。

ー Mirai Translator®導入をご検討されている方へ、オススメできる点があれば教えてください。

出木場:操作性もシンプルで、直感的。大量の翻訳もバッチ処理でまとめてできて便利です。先述の通り翻訳の精度も高く、とても巧みな翻訳をしてくれます。

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